東京急行電鉄における高性能電車の先駆けとなる5000系(1954-1959年製)は、
ニックネームの”青ガエル”で有名ですが、この電車でもっとも特徴的なことはと言えば張殻構造の車体です。台枠で車体を支えるのではなく外板も含めた車体全体で支え合うという構造で、いわば航空機のボディーと同じ発想です。このことから一気に軽量化を実現しました。ただ、後から冷房機を搭載するなんてことを考えていなかったので、冷房改造はできず1986年にはすべて引退し、地方に転出した仲間も多くいました。
5200系は、1958年製。5000系のステンレスバージョンで、基本性能は同じです。ただ5200系は外板にステンレスを用いたものの骨組みは普通鋼という、セミステンレス車両であったため、重量は意外にも張殻構造の5000系より重いのです。