小田急9000形は、営団地下鉄千代田線相互直通運転のために導入された車両です。
当初は4連で製造され、最終的には4連と6連がそれぞれ9編成の合計90両が製造されました。それまでの小田急とは異なるスタイルや車両仕様が導入されました。
制御方式は界磁チョッパ制御、制動方式についても回生制動(HSC-DR形)を採用するなど、極力発熱量の少ないデバイスを導入しました。
MT比は8M2T。1台あたり110kWの出力で済むことになった電動機はMB-3182-AC型。歯数比は5.39に設定されました。駆動方式はWNカルダンです。
冷房装置は、集約分散式CU-12B型(8,500kcal/h)を1両あたり5台搭載しました。
1988年に1000形が登場し9000形に代わって直通列車に運用されるようになりました。
1990年には全て1000形に置き換えられ、9000形は地上線専用車として運用されることになりました。
しかし2005年に74両が廃車、2006年には全車廃車となりました。