小田急10000形「HiSE」は、1987年、小田急の開業60周年にあわせ増備されたものです。
ロマンスカーであるNSE車・LSE車と同様、前面展望席や連接構造は引き継ぎながら、展望席以外の乗客も車窓の眺望を楽しめるように高床構造としたのが、大きな特色です。
よって ""High decker""Super Express" と呼ばれるのですが、必ずしもハイデッカーの意ではなくHi=上級の意も含まれているそうです。
制御装置は、オーソドックスな抵抗制御(1C4M)。モータは、出力140kW。駆動装置は平行カルダン駆動方式で歯数比は4.21。ブレーキは、MBS-D形と基本的に足回りはLSEと同じです。
なお冷房装置は、車体構造の高床化に伴い床下に2台搭載しています。
2000年に交通バリアフリー法が制定され、高床構造のHiSE車は、このことが問題となり更新の対象から除外されました。
2005年に10021F・10061Fが廃車となり、これらは、長野電鉄に譲渡されています。
2011年には、10041Fも運用を離脱し廃車。残った10001Fについても2012年に運用を終了しました。