内部・八王子線は、北勢線と同様、特殊狭軌線(軌間762mmと)であるがゆえに、旧型車が長年にわたって使用されてきました。しかしこれらの旧型車は直接制御なので、折り返し時には機回しをする必要があり、非効率的で問題となっていました。そこで、間接制御で総括制御できる新造車が投入されることになりました。これが260系です。一足先に(1977年)北勢線に投入された270系を基本とする15m車ですが、スクエアな車体でロングシートであった270系とはちがって、固定クロスシート車となっており、傾斜した全面窓をもつスマートな車体となりました。モ260形(261 - 265)とク160形(161 - 163)、の合計8両が、近畿車輛で1982~1983年に製造されました。
260系を新造した近鉄ですが、在来車の完全に淘汰したわけではありません。三重交通時代に新造された比較的経年の浅い車両も極力流用され、1949年製のモニ220形については電装解除してサ120形へ改造しました。
1954年製のサ130形(旧三重交通サ360形)については、
260系タイプの運転台を取り付けク110形に改造しました。
(そのまま更新工事を実施してサ120形に改造されたものもあり)