8600系は奈良線系列の車両で最初に登場時から冷房装置を取り付けた系列です。
1973~79年にかけて4連×20本、6連×1本の計86両が製造されました。
屋根の形状が8400系に比べて高く丸くなっているのがその特徴です。
私は、旧近鉄一般車標準型を「丸形近鉄」と呼んでいますが、8600系はその最たるものです。
性能面では8400系と特に変わるところはありません。1C4Mの抵抗制御でWN駆動(モーターは145kW)。
ブレーキ(制動)方式はHSC-Dです。台車はKD-76が採用されています。
冷房装置は10500kcal/hの集約分散型を1両あたり4台設置しています。
1982年には、8000系同様、制御器を界磁位相制御に改造したグループが登場します。
モ8600形Mcが電装解除されク8150形Tcに、サ8150形Tが電装されモ8600形Mになり、あたかも8150と8600が入れ替えられた格好になっています。